月夜の判然

適度に適当に長い文を置いておく場所です

機動戦士ガンダムAGE コズミックドライブ 感想

〜なぜか今更遊ぶガンダムAGEのゲーム〜

少し前…ヤケクソセールにかこつけて、このブログでレベルファイブの近年のゲームについて語り倒していたわけですが、その時ふと思ったのです「よく考えたら私…ガンダムAGEのゲーム、遊んでなかったな…」と。
当時アニメは観ていましたが、内容はぼんやりとしか覚えてないし…思い立ったが吉日、せっかくだから遊んでみるか!!

なお、私が持っているハードがPSVitaのため、ダウンロード版を遊んでおります。このゲームが発売されたハード(PSP)と違うため、操作感についてのコメントは遊んだみなさんが思っているモノとは若干違うかもしれません。あしからず。
また、近年のレベルファイブなゲーム好きのため、どうしてもダンボール戦機の話が出てくるんですが…そこだけはご了承ください。もちろん、両方ともコンセプトの違うそれぞれの面白さがあるって事は理解しているつもりですので…

 

 

 ☆ガンダムAGEってどんなゲーム?

こんなゲームです。

www.gundam-age.net

いやそれが…ゲームの公式サイトは既に消滅してるようで…アニメの公式サイトで雰囲気を感じてもらえたらと。

フリット・アセム(フリットの息子)・キオ(アセムの息子、フリットの孫)の三人による、三世代約100年に渡って続くガンダムと戦いの物語です。詳しい話とかはアニメ公式サイトやその他のところを見てください。ジャンルとしてはRPG。そしてメチャクチャ雑に言ってしまえば『簡易版ダンボール戦機』です。おわり。

…ダメ?まぁダメだよなぁ…

○三世代に渡る、コロニー・戦艦(ディーヴァ)・宇宙・地球を巡る冒険
RPGなので、本編ストーリーの合間には各マップをうろつくことができます。基本的には全体マップからのミニマップ移動で、宇宙空間やコロニーという概念から景色が綺麗だったり独特な光景のマップ…という事はあんまり無いのですが(9年前のゲームですし)最低限配置されているモブキャラの話から『この世界の人々の日常』についてはけっこう見えてきて面白いです。セリフ回収にそんなに時間がかからないし!

○気分はパイロット!モビルスーツ同士のアクションバトル
バトルについては一部隊最大3人による、ガンダムを含むモビルスーツ同士のアクションバトルです。装備できる二種類の武器やバトルスキル(必殺技)、アイテム等を駆使して相手を倒そう!しかし相手は同じく3人ではなく…思ってたより増援がメッチャ来るからアイテムを使いすぎたり、ちょっと油断してるとあっという間にボコられるぞ!(多人数戦の割合が多くて3対3の真っ当なバトルってあんまり無かった印象なんだけど…)

○バルガス!その場で換装する!すぐ出してくれ!ガンダムのカスタマイズ
戦闘データを収集し、AGEシステムは進化する!!胴体であるコア部分は共通で腕と脚を組み替えていろんな姿のガンダムで戦おう!…という試みは面白いし、アニメに出ていない姿もあって燃えるのですが…例によってカスタマイズの楽しみを阻害する『レベルは各パーツ依存』のシステム…そして一番もったいないのは『上位互換のパーツがすぐに出てくるから強化の意味なし!!』ということであり…結構な量のゲームオリジナルパーツを未解禁のままクリアとなってしまいました。残念。

 

 

☆良かったポイント

○友情と恋とモビルスーツ、アセム
「どの世代の話が面白かった?」と聞かれれば、即答で「アセム編だな!!」と言い切っちゃうぐらい、この世代の話はメチャクチャ面白かったです。特に学園生活パートの第5章は最後のゼハートとの訣別が胸にくるぐらいに輝かしい青春だった…あと、その後軍に入隊して悩んだり焦ったりするアセムの人間味ある描写に親しみがわくもので…

○モブキャラも100年史
このゲームの面白さが増すポイントの一つとして、モブキャラの話から『時の流れ』を感じられる事です。一番わかりやすいのがフリット編で訪れるコロニー『ファーデーン』で、フリット編では抗争していたザラムとエウバの二派閥がコロニーの住民にとって迷惑な存在として思われていたのがアセム編、キオ編で評価がガラっと変わっていく…というところですね。他にも印象的だったのはウェイガンの本拠地セカンドームーンの人々のどことなく生きるのを諦めた口振りから、ゼハートがアセム達とモビルスーツクラブで過ごした時間がいかに大切なモノになったかと改めて思わせる…というところとか。そしてフリットとユリンが再会したあの家やアセム達が青春したモビルスーツクラブの部室のその後です。フリットやアセムにとって思い出のある地でも…時が流れれば…ね。

○アットホームなDIVAメッセンジャー
劇中での掲示板的なモノとしてDIVAメッセンジャーというモノがあります。雑に説明すればダンボール戦機Wのシーカーボードみたいな感じ。真面目な本編の息抜きのごとくユルめな雑談が多めですが、そこから見えるアスノ家の三人やディーヴァのクルーの雰囲気が面白く、特にディーヴァのクルーについてはお堅い人々が多いフリット編・ウルフ隊長が面白すぎるアセム編・全体的に変わり者が多いキオ編…と世代によってメッセンジャー内の空気感が違うのがまた面白いぜ…!!

○あいつ誰?データベースメニューのキャラクター項目
三世代に渡って物語が展開されるので途中で「アイツ誰だっけ…?」…となってしまうのも事実。ありがたい事にこのゲームでは基本的に登場したら即データベースの方に反映されるので、会話イベントの後にサッと確認して何食わぬ顔で物語の続きを楽しめます(そんなすぐに忘れるなよ…)世代ごとに分けられているのも地味にありがたい。

 

 

☆なんか惜しいポイント

○本編以外ではほとんど出番無し!AGEシステム
AGEシステムのメニューで新しい武器やガンダムのパーツ、他のモビルスーツを作れるようになるんですが、そのために(バトル後にドロップする)テクノロジーデータを消費して解禁し、さらに(バトル後にドロップする)素材とお金を消費して作る…という手間がかかる割には、ストーリー中の世代交代や上位互換機の登場ですぐ乗り換えが発生する…微妙な循環の悪さにより、ほとんど活用しませんでした。素材は各パーツ強化に全振りでカスタマイズのヘッタクレも無かったという。それにしても、終盤に新しいガンダムのコアを引っ提げてきたフリットのジジイ、マジで許さねぇ…!!!

 ○私はXラウンダーやスーパーパイロットではないんで…操作がツラい!!
みなさん、ちょっとPSPPSVitaの本体の姿を思い浮かべて欲しいのですが…

 アナログパッドや左スティックでガンダムが移動します。そしてRボタンを押しながら□○△のボタンを押すとアクションコマンド内の操作を実行します。例えば各ボタンにセットしたアイテムを使ったり。アクションコマンドには種類があり、ウェアチェンジ・アイテムの使用・アシスト(仲間への行動指示)・バトルスキル(必殺技)の最大4つです。じゃあ今と違う種類の行動をするには…?左右キーでアクションコマンドのテーブルを切り替えます。もう一度言います、左右キーでアクションコマンドのテーブルを切り替えます。

移動しながら・攻撃しながらするの、ちょっと無理だよなぁ…私はどうしても立ち止まらないと切り替えができなかったわけですが、なんか…テンポが悪いような…??これはダンボール戦機を遊んだ事がある個人の感想なので、もしかしたらモビルスーツでの戦闘ってそんなモノなのかもしれないけど…

○暴発するロックオン
これは…ダンボール戦機の時から変わらない気がするヤツですね…多人数を相手にするバトルが多いこのゲームにおいてはけっこう地獄な仕様でして(いやちゃんと左右のボタンでどっち側をロックオンするのか把握すればいいかもしれないけど、そう反射的にできないモンである)特にフリット編終盤の宇宙要塞アンバット戦はツラかった…至る所に配置されているトーチカ(砲台)め…!!

○結局覚えられなかったディーヴァ艦内マップ
居住エリアの構造が地獄!!なんとか食堂の場所だけは覚えたけど…移動機会が多いので他みたいにエリア選択移動で良かったじゃん!!

 

 

☆これだけ言いたい!雑なキャラ語り

三世代に渡る物語の中で魅力的なキャラクターがいっぱい!!いろいろ語りたいけど、特に印象に残ったキャラについて簡単にお送りします。

フリット・アスノ
ガンダムとAGEシステムを作った張本人。天才だったりXラウンダーだったり…なんでもできるけど若干頑固なのでちょっと友達少ないかな…って感じ。自身の悲しい体験から相当長い年月の間、敵であるウェイガンを憎むわけですが、見てる我々と共に作中の関係者までもドン引きする徹底さ。ヤバい。オヤジになってもジジイになってもガンダムに乗って普通に前線に出る。ヤバい。

○アセム・アスノ
私はアセム編が好きだったので、三人の主人公の中で誰が好きかと言われれば即答でアセムと言います。マジで。偉大な父親に追いつきたいと焦り、強い力を持つ友人に嫉妬し、悩む姿は人間らしいと言えるし(だからこそ終盤で『人間』を語る彼にグッとくるんだけどね)そんな姿を見せる彼でも根は真面目で優しい、いいヤツという事を我々(とゼハートは)ちゃんと知っているのである。アニメ観たときは何で海賊になってんのwwと思ったけど、彼なりに考えた結論でああなった…と思えば…まぁ、結構やるときは大胆にやる人だったし!

○キオ・アスノ
アニメ観たときは「戦場に出るにはちょっと甘ちゃんじゃね…?」とか思ったんですが、キオも自分の体験の上でこの結論を出してるし、この時点でウェイガンとの戦いは互いに止めようもない局面になってる上で『戦いをやめよう』と言う決断は結構ハードだよなぁ…と、ゲームをしてからちょっと見直したり。ところで…フリットのジジイ、結構甘やかしているよな…!?(ヒドい)

○ウルフ・エニアクル
フリット編での『面白兄ちゃん』からアセム編での『頼れる面白隊長』と、とにかく面白すぎる大人である。DIVAメッセンジャー上ではなんか常に愉快な事になってるしな!!それでもってスーパーパイロットである。マジカッケェ!!いざという時は真面目な事も言うんだけど、基本的にはいちいち発言が面白すぎ。アセムがミューセルを使ったイベントの後に食堂で聞けるセリフが一番スゴかったwwでも…最期のシーンはマジで…泣いたんだよなぁ…

○ゼハート・ガレット
見た目通りにクールな一匹狼かと思いきや、実は思ってた以上にスゲーいいヤツであり、モビルスーツクラブでみんな仲良くやってるのは見ていてメチャ楽しかった。それだけにウェイガンの司令官としてバリバリやってる姿に「いやそりゃそうだけどさ…!」となったり。全面的にアセムといろいろ対照的なんだけど、結局同じような優しい人間だった…となる最期のシーンで号泣したわ…

○ガンヘイル家の人々
フリットの友人でディーヴァの整備士となったディケや、ウルフ隊に入ったアセムの同期でパイロットのアリーサ(ディケの娘)、キオより先にディーヴァに乗ってメカニックやっていたウットビット(アリーサの息子・ディケの孫)…と、アスノ家とのつきあいが長いガンヘイル家の人々は同世代のいい仲間として描かれていて印象的でした。まぁウットビットが最初キオに対して敵対心バリバリだったのがメチャ面白かったけどww

 

 

☆おまけ

ゲームをクリアして真っ先にツ○ヤへ駆け込んで借りた『機動戦士ガンダムAGE MEMORY OF EDEN

このアニメは特にゼハートの視点に重きを置いて『アセム編』と『三世代編でのアセムとゼハートの最後の戦い』に新規映像を追加して前後編で再構成しています。
元々存在は知っていたのですが、ゲームをクリアして改めて概要を見てみれば、それは「マジでもっと見たかったヤツ!!」になり、実際観れば初めて観るような知らん映像ばっかりでテンション爆上がり。モビルスーツクラブでの青春のひとときに胸一杯になり、パイロットとなったアセムの苦悩に胸がキュッとし、終盤の追い詰められたゼハートの苦悩とアセムとの友情に涙を流し……メチャクチャ面白かったです。いやぁ~ゲームを遊んだ直後に観て良かった!!!!!

 

 

というわけで、ダラダラと語りましたが、多少システム面で難があってもストーリークリアまでは普通に遊べる感じで面白かったです。ゲームの話を覚えているうちに、テレビアニメも…いつか観ておきたいなぁ…

 


(クロスプレイミッション?知らないですね…)