月夜の判然

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幻影異聞録#FE Encore 感想【実質2周目】

2019年9月5日…ニンテンドーダイレクトにて突如発表された、幻影異聞録#FE Encore…私のゲーム人生の中で五本の指に入るほど、大好きなゲームである#FEがSwitchで遊べる…嬉しさのあまり、当時早朝からマジで涙を流しておりました。人間って嬉しい時にも涙が出るもんだね…
ソッコーであらかじめダウンロードをして発売日から遊び…そしてようやく!本編をクリアする事ができたので、再びこのゲームの感想をネットの海に投げ込みたいと思います。特に大きなネタバレはしないつもりなんですが、当時WiiU版を遊んだ身としての改めて遊んだ感想とEncoreで追加された要素についての感想…をメインにお送りします。

 

 幻影異聞録#FEとは?=コラボで爆誕した〈明るくて遊ぶと元気になるRPG〉簡単に、乱暴に言っちゃうと遊ぶニチアサ!

 

#FEはどんなゲームか…任天堂のFE(ファイアーエムブレム)とメガテン・ペルソナといった現代劇RPGが得意なアトラスがタッグを組んで生み出されたRPGです。舞台を東京(渋谷)、FEのキャラクターをミラージュという異世界から来る存在、そしてそれらを繋げる舞台装置は芸能人……この辺は公式サイトや既に世に出ている感想・レビューがしっかり説明してくれると思うのでそっちに投げます。実は私はFEシリーズもペルソナシリーズも遊んだ事が無いので、両方知っている方についてはまた違った目線で楽しく遊べるかと…(想像で言ってますので悪しからず)
登場人物たちが芸能界のスターダムを駆け上がりながら、人間としても成長し、強大な敵を打ち倒す!明るく・コミカルに、時にシリアスな場面を迎えつつも進む王道ストーリーは終わった後はとても晴れ晴れとした爽やかな気持ちになりました…!
WiiU版を遊んだ当時は「新しい感覚のRPGだなぁ…」と思っていたのですが、改めてEncore版を遊んで思ったのが『遊ぶニチアサ』。異世界から襲い来る敵を仲間と一緒に成長しながら打ち倒し、この世界を守る…そしてたまにはネタ回みたいなエピソードもある…まさに日曜朝にやってるスーパー戦隊シリーズみたいな雰囲気なんです!…と、私はそう思ったのですが芸能人・アイドル物としてもレベルが高いらしく、そちら側の方面から見たアツい感想も見かけております。

 

 

☆戦う芸能人!!物語を彩る魅力的なキャラクター達

 

アイドルへの道を進み始めた幼なじみ、実力派女性シンガー、特撮ヒーローを目指す友人、ハリウッド女優を目指す女性、チャイドルやってるけど本当は歌謡曲を歌いたい女の子、孤高で一流の芸能人…異世界の存在『ミラージュ』と戦う芸能事務所・フォルトナに所属するメインキャラクター達は『芸能』に対してそれぞれの想いと夢を抱いています。異世界のミラージュと戦うメインストーリーの他に、各キャラごとにあるサイドストーリーではそんな彼らの芸能活動の一端と成長を知ることができます。笑いあり、涙ありの物語を経て芸能人として大きく成長していく姿を見ていると…すごく胸が熱くなる…!!そしてそれぞれが抱く夢を叶えたからゴールではなく、芸能人としてもっと上を目指していく…という着地点で終わるので、彼らの未来はまだまだ明るいんだ…!と思えるのもグッとくる…!!そんな彼らと共にある主人公の蒼井樹(あおい いつき)は実は芸能人ではなく、最初は成り行きでフォルトナに入って雑よ…陰ながらお手伝いをしていくのですが…当人が言ってる通り最初の頃の彼は『特に何もしていない』のです。ただ、敵のミラージュと戦う時は全体の方針(進むか退くか)を決め、夢に向かって進もうとする仲間たちに寄り添って少し手助けして…本人は特に何もしていないと思っていても、実際は皆にとっては無くてはならない存在となっていく…ゲームを進めていくほど深まるキャラクター達の魅力は、遊んでいる私に若者を見守る大人の気分だったり、アイドルやタレントを見守るファンの気分だったり、様々な感情を抱かせてくれました…!
メイン・サイドストーリーのテキストの他にゲーム内でのLINEみたいな連絡手段『TOPIC』があるのですが、これがただの連絡ツール(ゲーム的情報集)に留まらず、送ってくる話題のチョイスやスタンプのデザイン…と、各キャラクターの個性を更に引き立てる要素になっているのがとても良かったりします。個人的に一番好きだったのは、ゲーム開始直後にTOPICを開くと見られる、樹・つばさ・斗馬の日常会話ですね。彼らが友人同士という関係と、つばさがドジっ子というのが一目でわかるのがポイント高いです。

 

 

☆芸能人にとって戦闘(バトル)とは舞台(ステージ)だ!!賑やかで超楽しいバトルシステム

 

#FEの戦闘システムはRPGでよくあるコマンド選択式バトルなんですが、その中でこのゲームならではの魅力の一つとなっているのが『セッション』というものです。これはこちらが敵の弱点の属性で攻撃すると、対応するセッションスキルを持っている仲間が追撃してくれるという物で…ここまで聞くと割とよくあるシステムだと思われそうですが『このゲームならでは』のポイントとしてはゲームを進めていくと『控えのメンバー』もセッションに参加できるようになるのです!控えのメンバーも飛び入り参加のごとく敵に攻撃していく様子は見ていてとても楽しく、またセッションで攻撃を繋いでいくときのキャラのボイスの種類がけっこう多いので、みんなで戦っている感がハンパないです。
他にも、SPゲージを消費して放つ必殺技みたいなスペシャルパフォーマンス、攻撃時にランダムに発生するアドリブパフォーマンス、セッション時にランダム発生するデュオアーツ…という物があるんですが、こちらについては正に芸能人らしくド派手な演出がとても良い…!これらは本編ストーリーやサイドストーリーによって修得するので、使える種類が増えていく=芸能人として成長している…と感じられるのがまたグッとくるんだよなぁ~
各キャラのターン開始時、攻撃・補助・回復対象の選択時、攻撃時、セッション時、戦闘終了時…と、実は戦闘中にキャラのボイスが流れる事が結構多いので、全体的にとても賑やかになっており、まるで一つのショーみたいになっているのが彼らが芸能人なところとピッタリ一致していて…超楽しいっ…!!
なお、これだけ攻撃の手段があればゲームとしてはぬるくなるのでは…と思われそうですが、実はセッションについては普通に敵も使用してくるし、そもそも通常戦闘でもちょっと気を抜けばアッサリ全滅…が普通にありますので安心(?)してください。もちろん、RPGが苦手な方に向けて難易度イージーもありますので安心してください。私は頭脳戦はてんで苦手な方なんですが、それでもノーマルは(レベル上げをキッチリやって)クリアできる感じなので大丈夫です。

 

 

☆これが…都会!!地方民憧れの都会『渋谷』の街並みと雑踏感

 

マップとしての渋谷の再現率がスゴい…!というのは、WiiU版から言われているのですが、私は地方民のため現地の写真とゲームの画像が並んでいるのを見て「おぉ~スゴいなぁ~」と言うことしかできません。ただ、都会慣れしていない者から見てもこのゲームの渋谷がスゴいぞ…!と言えるポイントがありまして…それは渋谷マップのBGM…の裏に聞こえる…雑踏の『ガヤガヤ感』です!!過去に何度かイベントで福岡や東京に行った事があるのですが、人の多い都会というものはずっとこの雑踏による『ガヤガヤ感』があり、地元に帰った時に真っ先に戻ってきた…と感じるのは人がまばらになって静けさが強くなった瞬間なんですよね…そんな事を考えてしまうぐらいにこのゲームの渋谷の都会的な雑踏感はスゴいです。本編ストーリーが進むと渋谷の街で一大イベントが繰り広げられるんですが、この時のイベントで盛り上がっている『ガヤガヤ感』もかなり良いです。大盛況なイベント、憧れるよなぁ…
さて、この渋谷にはコンビニ(ヒーホーマート)や街頭テレビがあるんですが、これらの場所に出ているポスターやCMが実は本編やサイドストーリーが進む毎にフォルトナのみんなが出ている物に変わっていたり、コンビニで立ち読みできる雑誌にもその活躍に対する世間の反応がチラッとわかったりします。知名度や評判がじわじわ上がっていく様子を感じられて、まさに芸能人だなぁ~と感心してしまいますね。改めて遊んで確認したんですが、雑誌の記事は本編でのつばさの活躍分と樹を除くメインキャラ全員のサイドストーリー分ありました…すげぇ…

 

 

☆Encore版についての話

 

SwitchのEncore版ではWiiU版からの改善・追加要素・失われた物があります。両方遊んだ身としてはポイントを絞った形になりますが、アツく語っておきたいところです。

○段違いに爆速で始められる戦闘と超快適なクイックセッション
あれだけ最高!とか大好き!と言っておきながら、WiiU版の#FE(特にディクス版)にはどうしても擁護できない困った点がありました。それは『戦闘前の読み込み時間が長い』というもの。今回のEncore版ではその時間がほとんど無くなったに等しいので、初めて遊んだ時に「速っっっ!!!」と思わず声を出してしまったぐらいです。公式サイトの新要素解説ムービーにも比較映像があるので気になる方はぜひ観てみてください。ちなみにWiiU版(ディスク版)の読み込み時間がどれだけ長かったかというと、戦闘BGMの前奏が終わる頃にようやくコマンド選択ができる…ぐらいだったかな…?
また、前述の『セッション』の演出は人数が増えるとちょっと長いな…と思っていたのですが、ボタン一発で演出を簡略化した『クイックセッション』に切り替えられるので、セッションへの参加人数が増えても戦闘自体のテンポがかなり良くなりました。

○舞子・バリィ・チキのセッション参加
追加要素の一つとして、条件をクリアすると舞子さん・バリィさん・チキが『セッション』に参加するようになります。樹たちを別方面でサポートしていたキャラたちが戦闘の場に姿を現すことで、より『みんなで戦っている』感が出ていて嬉しかったものです。また、通常でもセッション数が最大3回ほど増えるのでボーナスのお金や素材であるパフォーマがより集まりやすくなり、ゲーム的な稼ぎとしてけっこうおいしい事になってるところにも驚きました。
ただ、ミラージュに近い存在のチキはともかく、舞子さんやバリィさんについてはどうして(セッションだけでも)戦闘の場に参加できるようになったのか…会話文だけでも良いので説明が欲しかったなぁ~と思ったり。二人の経歴的に戦いの場に出られる事には納得してるけど…

○Exストーリー
Encore版では本編でも芸能人として成長していった、つばさと霧亜が『更に』成長して輝いていく追加ストーリーがあります。こちらをクリアすると、カバー曲がちょっぴり聴けたり、新曲のMVが観られたり、二人の新衣装が解禁されたりするんですが、3話構成のこの話がとても良い…!!本編ではアイドルとしてデビューしたつばさはデビュー前と変わらず霧亜に憧れていて、逆に霧亜はアイドルとして実力をつけていくつばさの事を同じ芸能人として既に認めていて…といった、二人の互いに対する感情があるんですが、このExストーリーによってその辺の感情が絶妙に変化していきます。彼女たちが成長し、新曲のMVが披露された時…私は感極まってガチ泣きしてしまいました……本当に良かったです…!!

○Encore版で失われた物
実はこのEncore版、移植のベースとなったのが『海外版』だったためグローバルな観点(察して)でWiiU版から無くなった物があります。初報では『海外版』の移植と言われなかったため、少々騒動になったのをご存じの方もいるかと。本編ではアイドルとしてデビューしたつばさがグラビア撮影の仕事をする話があるんですが、これがモデル撮影に変更されていたり、DLCであったメインキャラの水着衣装とそれに伴うちょっとしたミニストーリーも無くなっています。あとメインキャラの衣装も一部デザインが変更されていたり…WiiU版を楽しんでいた身としてはちょっと寂しい部分もありますが、グラビアからモデルに変更されてもちゃんと本編で言いたい事は伝わりますし、ある意味より幅広い人々におすすめしやすくなったのかも…と、思っておく事にします。

 

 

 

長々と語りましたが、改めて遊んでもここでは語り切れないほどに魅力的でとても楽しいゲームだったんだなぁ…と痛感しております。もしまだ遊んだ事が無くてこの文章を読んでいる方がいましたら、ぜひ公式サイトを観に行って情報を見てみてください。

www.nintendo.co.jp

(普段はすぐに「遊んでみてください!」と力強く言っちゃうところなんですが、実はこのゲーム…設定とノリでほんの少しだけ人を選ぶ部分がありそうなので、その…強制はしません)そして、このゲーム…面白そう…!と何かしらピンときましたらぜひ遊んでみてください。クリアする頃には清々しく明るく元気になれますので…!!

 

最後に、このEncore版への移植に関わった全ての関係者の皆さんに大変感謝をしております。大好きなゲームを最新ハードで再び遊ぶ機会を作ってくださって、本当にありがとうございました!!いちファンとして本当に嬉しかったです!!!